PostgreSQLとは
PostgreSQL(ポストグレスキューエル)は、1986年にカリフォルニア大学バークレー校で開発が始まった、歴史あるオープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。
「オープンソースのOracle」とも呼ばれ、高い信頼性と豊富な機能が特徴です。ACID準拠(トランザクションの原子性、一貫性、独立性、永続性)が徹底しており、金融系システムや大規模な企業システムでも採用されています。
MariaDBとの違い
| 項目 | MariaDB(MySQL系) | PostgreSQL |
|---|---|---|
| 開発の起源 | MySQLのフォーク(2009年) | カリフォルニア大学発(1986年) |
| SQL標準準拠 | 準拠しているが独自拡張あり | 非常に高い標準準拠 |
| ACIDトランザクション | InnoDBストレージエンジンで対応 | 標準で完全対応 |
| レプリケーション | 非同期レプリケーション(標準) | ストリーミングレプリケーション(標準) |
| 拡張機能 | ストレージエンジンの選択が可能 | PostGIS(地理情報)など高度な拡張 |
| JSON対応 | JSON関数あり | JSONB(バイナリJSON)で高パフォーマンス |
| ライセンス | GPL | PostgreSQLライセンス(より制限緩い) |
簡単に言うと、「MariaDBはシンプルさと高速な読み取りに向いている」「PostgreSQLは複雑な処理や高度な信頼性が求められるシステムに向いている」という住み分けです。生産現場のデータ管理では、どちらを選んでも十分実用的です。
WindowsへのPostgreSQLインストール手順
Step 1: インストーラのダウンロード
- PostgreSQL公式サイト(postgresql.org)にアクセス
- 「Windows」を選択 → ダウンロードページへ
- 「Download the installer」から最新版のインストーラ(EDB社提供)をダウンロード
Step 2: インストール実行
- ダウンロードしたexeファイルをダブルクリック
- セットアップウィザード起動 → 「Next」
- インストール先ディレクトリを指定(デフォルト:C:\Program Files\PostgreSQL\17)
- インストールするコンポーネントを選択:
PostgreSQL Server(本体)
pgAdmin 4(GUI管理ツール)← 初心者には必須
Stack Builder(追加モジュール)← 必要に応じて
Command Line Tools(コマンドラインツール) - データ格納用ディレクトリを指定
- postgresユーザーのパスワードを設定(これが管理者パスワードになります。忘れずに控えてください)
- ポート番号(デフォルト5432)を確認
- ロケールの設定(デフォルトでOK)
- 「Next」→「Finish」でインストール完了
Step 3: 動作確認(コマンドライン)
インストール完了後、「スタートメニュー」→「PostgreSQL 17」→「SQL Shell (psql)」を起動します。
Server [localhost]: (Enter)
Database [postgres]: (Enter)
Port [5432]: (Enter)
Username [postgres]: (Enter)
Password: (設定したパスワードを入力)
接続できたら、簡単なSQLを実行してみます。
SELECT version();
SELECT current_database();
Step 4: pgAdmin 4でGUI操作
pgAdmin 4はPostgreSQLのGUI管理ツールで、以下のことができます。
- データベースの作成・削除
- テーブルの設計(カラム追加・型設定)
- SQLクエリの実行と結果表示
- データのインポート・エクスポート
SQLに不慣れなうちは、pgAdmin 4を使うと直感的に操作できるためおすすめです。
どちらを選ぶべきか
生産現場のデータ管理という観点では、以下のような選び方ができます。
- MariaDB(MySQL系):シンプルな設備管理台帳、稼働ログ蓄積、SCADA連携。情報が多く初心者にも扱いやすい。
- PostgreSQL:品質管理の統計分析、時系列データの複雑な集計、GIS(地図)連携。データの整合性を重視するシステム。
まずはMariaDBから始めて、より高度な要件が出てきたらPostgreSQLに移行する、というのも現実的な選択肢です。


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