MySQLとMariaDBの関係
まず、MySQLとMariaDBの関係を理解しておきましょう。
MySQLは1995年に登場した歴史あるオープンソースデータベースです。2008年にSun MicrosystemsがMySQL ABを買収し、さらに2010年にOracleがSunを買収したことで、MySQLはOracle傘下になりました。
MySQLのオリジナル開発者であるMonty Widenius氏は、Oracleによる買収後「MySQLが完全にオープンソースであり続けることが不安」として、MySQL 5.5のコードをフォーク(分岐)してMariaDBを作りました。名前は彼の娘「Maria」にちなんでいます。
そのため、MariaDBはMySQLと高い互換性を持ちながら、追加機能やパフォーマンス改善が施された「MySQLの進化版」という位置づけです。現在、多くのLinuxディストリビューションではMySQLの代わりにMariaDBが標準採用されています(例:Ubuntu、CentOS/RHEL 8以降)。
【小話】名前の由来
MySQLの「My」は、創業者Monty Wideniusの娘さんの名前「My」(マイ)に由来します。そしてMariaDBの「Maria」は、同じくMontyの次女「Maria」(マリア)にちなんで名付けられました。つまり、MySQLとMariaDBは、父親が二人の娘にそれぞれ名付けた siblings(兄妹)のような関係というわけです。こういう命名エピソードを知ると、ちょっと親しみが湧きますよね。
WindowsへのMariaDBインストール手順
ここでは、WindowsにMariaDBをインストールする手順を説明します。Windows版のMariaDBはMSIインストーラが提供されており、ウィザード形式で簡単にセットアップできます。
Step 1: インストーラのダウンロード
- MariaDB公式サイト(mariadb.org)にアクセス
- 「Download MariaDB Server」から最新の安定版(Stable)を選択
- Windows用のMSIパッケージ(例:mariadb-11.x.x-win64.msi)をダウンロード
Step 2: インストール実行
- ダウンロードしたMSIファイルをダブルクリックして実行
- セットアップウィザードが起動したら「Next」
- ライセンス契約に同意して「Next」
- インストールするコンポーネントを選択(デフォルトでOK)
- 「Use UTF-8 as default character set」にチェックを推奨(日本語対応のため)
- データディレクトリ、ポート番号(デフォルト3306)を確認
- 「Modify password for database user ‘root’」でrootパスワードを設定
- 「Install」をクリックしてインストール開始
Step 3: 動作確認
インストール完了後、コマンドプロンプトで次のように入力してMariaDBに接続できるか確認します。
mysql -u root -p
Enter password: (設定したパスワードを入力)
接続できたら、以下のコマンドでデータベース一覧を表示できます。
SHOW DATABASES;
なお、MariaDBをインストールすると同時に HeidiSQL(GUI管理ツール)も一緒にインストールできます。HeidiSQLを使えば、コマンドを打たなくても画面上でデータベースを操作できます。
phpMyAdminという選択肢
HeidiSQLのほかに、phpMyAdminというWebブラウザベースの管理ツールも有名です。こちらはPHPで作られており、ブラウザ上でデータベースの作成・編集・SQL実行が行えます。特にWordPressなどWebシステムとの相性が良く、レンタルサーバーの標準ツールとしても広く採用されています。
XAMPPでまとめてインストールする方法
MariaDBを単体でインストールする以外に、XAMPPというパッケージを導入する方法もあります。XAMPPはApache(Webサーバ)、MariaDB(データベース)、PHP、Perlをまとめてインストールできる統合環境で、開発用のローカル環境構築に広く使われています。
XAMPPをインストールすると、以下のものが一発で入ります。
- Apache(Webサーバ)
- MariaDB(データベース)
- PHP(プログラミング言語)
- phpMyAdmin(データベース管理GUI)
XAMPPのXAMPP Control PanelからMariaDBの起動・停止をボタン一つで操作でき、phpMyAdminにも http://localhost/phpmyadmin でアクセスできます。単にデータベースを試してみたいだけなら、XAMPPの方が断然お手軽です。ただし、XAMPPは開発・学習用途が前提で、本番運用には推奨されないので注意しましょう。
インストール時の注意点
- パスワードは必ず控えておく(後で再設定は可能だが面倒)
- ポート3306は他のアプリケーション(XAMPPのMySQLなど)と競合する可能性があるので注意
- Windowsファイアウォールの許可設定が必要な場合がある(外部からアクセスする場合)
- インストール後はWindowsサービスとして自動起動するので、タスクマネージャーやサービス管理画面で状態を確認できる
まとめ
Windowsにデータベースを導入するなら、現在はMariaDBがおすすめです。MySQLと互換性がありながら、よりオープンで活発に開発が進められています。生産現場のデータ管理も、まずは手元のWindowsPCにMariaDBを入れてSQLを触ってみるところから始めてみてはいかがでしょうか。


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